2010.2.24

中道

僕のサイトのURLがwww.madhyamapratipad.comといいます。僕の名前の由来である仏教用語の『中道』からきています。

珍しい名前だから、よく由来を聞かれます。今までは、割とざっくり説明してきました。今日は、じっくり説明したいと思います。

釈尊は王宮で栄耀栄華の快楽を尽くしましたが心満たされず、真理を求めて出家しました。そして今度は、過去のいかなる修行者にも負けない激しい苦行に打ち込みました。しかし、悟りの世界への最後の壁を破ることはできませんでした。ついに道を見出し、無上の悟りを成就されて後、釈尊は初転法輪の場で

「修行僧たちよ、出家者は二つの極端に従ってはならない。一つの欲望にまかせ、快楽に耽ることである。これは卑しく低劣であり、理想に対してなんの役にも立たない。もう一つは身を苦しめる苦行に専念する事である。これも苦しいだけで役には立たない。私はこの二つの極端を離れて中道を悟ったのである。これによって智慧の眼を開き、寂静、英智、涅槃にいたることができる」と、説かれました。

中道と云うとどうしても、両者の希望の平均値で妥協したり、ほどほどにしておく二つの中間と思われがちですが、どちらにも偏らず囚われずという、理論は理解できても、日常で生きてゆくには非常に難しい教えです。

僕、名前負けしてますね。。。日常生活で涅槃に至りたいとかは思ってはないんですが、作品制作においては中道を理解し落とし込む作業でもあります。

今のところ、そんな感じで。明日はまた違うかもです。